2007年11月3日土曜日

何故

やさしくて、夏美は優しくて。
この星は優しすぎて、居心地がよすぎて・・・このままではいけないと思っても
何もする気になれなくて。
「・・・ふぬけたものだな。」
ひとりため息をつく。
よく考えるともう、長いこと地球(ポコペン)にいる。順応・・・というのか、なんというのか・・・。
それこそ、クルルが大嫌いなことなのだろう。
異星人どうしでの、恋愛感情など、ましてや、ここまで生態がちがうのに・・・成立するはずがない。
何度もソレは思った。だが、夏美を目の前にすると。
「モシモシ~?ギロロ~?」
「ッツ!ケロロ!?いつからそこにいた!?」
「いつから?たった今でありますよ。」
心のそこから、安心した。
ただ、今までの考えが空気中を漂っているような気がして、とても居心地が悪い。
「そうか・・・」
「ちょっと、前から思っていたんだけどさ。」
ケロロが世間話をするように切り出す。
「何をそんなに迷ってんの?」
「!!」
心でも読まれたのか!?
「心でも読んだと思っているでありますか?」
「ち、違うのか!?って、ああ?!なんで・・・」
「ギロロは単純だから大体わかるんでありますよ。」
「ああ・・・そうなのか・・・」
それでは、今までもこいつに見透かされてたりしたのか?
「そんなんだから、ギロロはへたれだとか受けだとかいわれるんでありますよ。」
「へ、へた・・・・」
「さらに言うなら、ツンツン→ロリコン→ツンデレ→デレツン→デレデレ→エロオヤジ。番外編で、へたれ。受け。襲われ受け。こまかくいうなら、ケロギロ、クルギロ、ドロギロ、ガルギロ、プルギロ・・・」
プスプスプス・・・
「な、なん、なん、なんなんだ・・・それは・・・」
よくわからないが、馬鹿にされているのかなんなのか・・・。というより、そんなことを思われているとは!
「すべての原因は、君のその迷いにあるのでありますよ。」
ケロロの目がなんだか据わっている。そのとおりなきがしてきた。
「よ~く、かんがえてみんしゃい。我輩たちが、地球を侵略したらどうなるのか。
そりゃ、もう昇進するし、英雄だしで万歳でありますよ。
でも、そうしたら、我輩たちは、また戦場送りであります。
そして、ガンプラもつくれなくなる!!これは大変な自体であるわけですよ、わかりますか、ギロロ君。」
なんだか、間違っている気もしてきた。やはり、ガンプラ目的か?
「また、戦場で殺しあう?さらさらごめんであります。」
「ケ、ケロロ!?」
今の言動は、本当にやばい。どうして、そんなことを口走る。本当に軍法会議ものだ。
そんな、簡単に口走ってはいけない―
「軽い思いで言っていると思うでありますか?」
おかしい。今日のケロロは、何かおかしい。
「大切な人を殺すことを強制されながら、言うことを聞くなんて、我輩にはできないであります。」
だとしたら、俺もおかしいのだろう。ケロロのことばが、心にしみこんでいく。
「だったら、この星はこのままでいいんでありますよ!あとは我輩たちが面白おかしくしてあげれば最高の土地・・・。」
「それ以上言うな!ケロロ!!」
それは、いってはいけない。この惑星を心待ちにして暮らしている人がケロン星にはたくさんいる。
ソレを裏切ることなど・・・・。
「なんで!?苦しむ必要なんて無いであります!我輩たちらしく生きればいいじゃん!」
「それは・・・」
「だから悩む必要なんて無いでありますよ。ギロロだって、ギロロらしくすればいいであります。
ほしいものがあったら奪い取ればいいんでありますよ。ごねてごねて・・・。」
だが・・・それは・・・・・・
「ギロロは、戦い続けたいんでありますか!?」
「・・・・・・!」
結局ソレなのか?自問する。
夏美・・・何故俺はあきらめようとする。そして、あきらめられない。何故だ?


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中途半端に更新。
途中のギロロイジメは、オレのいけんです。
ハハッハ。そのうち続き書くと思います。